テレワークの導入を検討している担当者の皆さま、「失敗しないか不安……」と思っていませんか？せっかく新しい働き方を導入するなら、失敗に終わらないためのあらゆる対策を取っておきたいもの。
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テレワークとは
テレワークとは「tele（離れたところで）」と「work（働く）」を組み合わせた言葉です（※1）。ICT（情報通信技術）を活用することにより、働く場所や時間を柔軟に選択できるメリットがあります。
ここ数年の間でよく耳にするようになった印象があるかもしれませんが、その始まりは30年以上も前でした。
日本のテレワークの始まり
日本において、テレワークを取り入れる企業が出てきたのは1980年代半ばのこと。中でも本格的に導入に取り組んだのが『日本電気株式会社（NEC）』と言われています（※2）。NECは本社から離れた場所にサテライトオフィスを設置し、そこでテレワークを実施する社員に1人1台のパソコンを整備するなど、まさに先駆的な取り組みを行いました。
その後、バブル崩壊やリーマンショックなどによりテレワーク導入の流れが落ち着いた時期もありましたが、近年再び推進する動きが強まっています。
今こそテレワークを導入すべき理由
テレワークの導入が再び推し進められている主な背景には、「働き方改革」と「新型コロナウイルスの感染拡大防止」の2つが挙げられます。
特に働き方改革においては、社員一人ひとりのワークライフバランスを実現するために、テレワークなどを含めた多様な働き方を提供することが企業に求められています。柔軟な働き方を提供できることは企業の魅力にもなり、これからの人口減少時代における優秀な人材の確保にもつながるでしょう。
しかし、ひとえにテレワークの導入とは言うものの、企業としてもすぐに体制を整えられるものではありません。また、準備が不十分なまま導入に踏み切ってしまうことで、失敗に終わってしまうことも考えられます。
テレワークが失敗する主な4つの原因
では、テレワークが失敗する原因として、どのようなことが考えられるのでしょうか。
想定される主な4つの原因を、以下で具体的にご説明します。
コミュニケーション不足
エン・ジャパン株式会社が10,469名を対象に行ったアンケート調査によると、テレワークを実施している方のうち、実施したことで「コミュニケーションは変わった」と感じている方は66％という結果となりました（※3）。上司や同僚との対面でのコミュニケーションが減ることで、コミュニケーション自体が希薄になったことを実感している方が多いようです。
コミュニケーション不足が原因で、意思疎通のズレによるトラブルが増えたり、業務の進行に無駄が増えたりすることも考えられます。また、コミュニケーション不足の度合いが高まると、企業の一員であるという帰属意識の薄れにもつながる可能性があるのです。
テレワークにおいては、グループウェアやチャットなど円滑なコミュニケーションをサポートしてくれるツールの導入は必須だと言えるでしょう。
厳重すぎる管理体制
テレワークでは上司や同僚の目の届かない環境で働くことになるため、社員の自律性に委ねられる部分が多くなります。その不安からあまりにも細かいルールを定めてしまうと、まるで監視しているかのような行き過ぎた管理体制になってしまう可能性があります。
「企業から信頼されていない」と社員のモチベーションを低下させる原因になりますし、生産性が下がることも大いに考えられるでしょう。テレワーク導入の本来の目的を思い返して、社員のパフォーマンスを向上させられるような仕組みづくりを心がけてください。
あいまいな人事評価
社員の勤務状況を直接確認できないテレワークでは、人事評価が難しいという課題があります。社員側も、努力してもその経過を理解してもらえないと感じるケースもあるかもしれません。
既存の評価制度をそのままテレワーク下にも当てはめようとすると人事評価があいまいになるため、成果だけでなくプロセスも評価できる体制を整えましょう。そのためには、オンラインミーティングツールなどを使用し、こまめな面談を実施することも有効です。
社員間の公平性が保てない
医療・介護職など、そもそもテレワークに向かない職業があるのはもちろんのこと、企業の中でも部署によりテレワークの向き／不向きが分かれる場合もあるでしょう。一部の人だけにテレワークを許可してしまうと、テレワークができない部署の社員が不公平だと感じることが想定されます。
「自分もテレワークをしたいのにできない」「テレワークできない人にばかり負担が増えた」とならないよう、導入は慎重に検討すべきです。それでも導入する必要があると判断するなら、テレワークを希望する人をテレワークが可能な部署へ異動させるなど、全員が納得できる対応が必要かもしれません。
原因は一概には言えませんが、テレワークを導入したのち廃止にした企業も実際に存在します。ここでは、アメリカの大手企業2社の事例を簡単にご紹介します。
原因は一概には言えませんが、テレワークを導入したのち廃止にした企業も実際に存在します。ここでは、アメリカの大手企業2社の事例を簡単にご紹介します。
